非居住外国人による不動産所得の申告 Nonresident Alien Reporting Rental Income


<非居住外国人による不動産所得の申告 Nonresident Alien Reporting Rental Income>

米国不動産に直接投資しネット・レント課税方式を選択した日本在住の個人投資家は、米国において毎年確定申告書を提出して不動産賃貸所得を報告する義務があります。非居住外国人用の個人所得税申告書フォーム1040NRに不動産収支内訳書スケジュールEを添付して、期限日4月15日までにIRSに提出します。スケジュールEには、家賃収入から、固定資産税、支払利子、修繕費、管理費、維持費、保険料、周旋手数料、減価償却費などのあらゆる必要経費を差し引いた純利益または損失を記載します。他に利子所得、パートナーシップ所得、LLC所得など申告すべき所得があればそれらを列記して、所得の合計額から基礎控除(2013年3,900ドル、2014年3,950ドル)を差し引いて算出した課税所得に、税率を掛け合わせて連邦所得税を計算します。賃貸収入よりも必要経費が多いため不動産所得が赤字になる年度でも、必ず確定申告する必要があります。

米国ではソーシャル・セキュリティー番号が納税者番号の役目を果たしますが、非居住外国人にはソーシャル・セキュリティー番号の取得が許されません。非居住外国人は、そのかわりIRSが発行する個人納税者番号を取得することができます。初年度の確定申告時に、申請フォームW-7を提出して個人納税者番号を取得します。

不動産がある州での確定申告書の提出、日米間の減価償却計算の違い、円ドル為替レートの違い、日本での確定申告書の提出、外国税額控除による二重課税の回避に関して注意を要します。(396)

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