日本の相続税78-相続 認定死亡


<日本の相続(78)-認定死亡>

 相続は死亡によって開始します。認定死亡は失踪宣告に類似した制度で、自然死亡と並んで死亡の認識方法のひとつです。(戸籍法89条) 認定死亡とは、水難、火災などの災害に遭遇して、死体が確認できず生死が不明な者を、死亡したものとみなして戸籍手続を行う制度です。本人が生存していた場合や、死亡日時が判明した場合には、戸籍の訂正が行われます。

災害発生から死亡届出までの一連の経過事項の例は、次の通りです。

①      7月1日  父が仲間と海釣りに出かけ、ボートから転落して海中に沈んだ。

②      7月2日  海上保安庁の巡視艇が捜索したが発見できなかった。

③      9月6日  戸籍法89条の規定に基づき、海上保安庁が父の死亡の報告を死亡地の町長に行った。

④      9月7日  町役場から母に、海上保安庁より父の死亡報告を受けた旨の通知があり、母はその日のうちに相続人全員にその旨を伝えた。

⑤      9月12日 父の死亡届(死亡日平成7月1日)を母が市長に提出した。

以上のうち、官公署による死亡報告が地元の町役場に提出されたことを遺族が知った日(④の9月7日)が相続の開始日となります。相続税の申告期限は、その日から10ヵ月後の翌年の7月7日です。(183)

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