外国税額控除

米国市民と米国居住者は、米国源泉および外国源泉の年間全所得を申告して納税する義務があるため、外国税額控除は同一所得に対して二つの国から二重に課税されることを防ぐ唯一の方法なのです。

外国税額控除が認められるためには、①外国税は米国の所得税と同等の税金であること、②控除枠を形成する十分な外国源泉所得があること、③税額控除の限度枠の計算書フォーム1116を確定申告書フォーム1040に添付提出すること、を必要とします。外国所得税の金額が300ドル以下(夫婦合算申告は600ドル以下)で、かつ外国所得税の種類が利子、配当などの投資所得だけの場合、控除限度枠の計算書フォーム1116を添付することなく外国税額控除が認められます。控除限度枠を超えたため否認されて税額控除が認められず未使用となった外国税は、他の年度に繰り延べられます。繰延年度は、繰り戻し1年、繰越し10年です。

外国税額控除は、連邦所得税の計算のための規定であり、ただ一州ノースカロライナ州を除き、州・市所得税の計算上は認められません。(683)

省エネ税額控除

省エネに役立つ装備の設置は節税につながります。米国内に所在する納税者の主たる住居に、ストーム・ウィンドウ、二重ドア、断熱材などの設備を加えたり、より効率的なボイラー、ヒーター、冷房機、集中冷暖房装置に変えたりした場合、かかった費用の一部が、ただし最高500ドルの金額が、税額控除の形で納税者に還元されます。

太陽熱温水暖房、太陽熱発電、風車発電などの設備を住居用に加えた場合は、かかった費用の30%分が税額控除として認められます。条件は、米国内に所在する住居のためであることだけであり、主たる住居のためである必要はありません。

搭載した燃料電池(Fuel Cell)で発電し、電動機の動力で走る燃料電池自動車を購入すると、軽量車で4000ドル(重量車は1万ドル以上)の税額控除が受けられます。家庭電機コンセントから充電して走る電気自動車を購入した場合は、2500ドル~7500ドルの税額控除が認められます。

上記の規定は2016年12月31日までの時限立法です。有効期限が延長されることもあります。購入の際、2017年1月以降にも適用されるかどうか確認する必要があります。(571)

子女世話費税額控除

仕事に出ている間、子供の面倒を見てもらうために費やしたベビーシッター代、デイケア代、ナーサリー保育園・託児所代等は、税金計算上税額控除による税金削減の形で費用の一部が納税者に還元されます。給与や自営業事業所得などの勤労所得があり、12歳以下の扶養家族、あるいは、年齢に関係なく要介護の障害者や高齢者などのための世話費の支出を必要としている独身・既婚の納税者が該当します。さらに既婚者は、配偶者がフルタイム学生である場合に世話費税額控除が認められます。

収入レベルに応じて所得金額の20%ないし35%分が税額控除となり、最高2,100ドルの税金削減が得られます。総所得が増えるにしたがって適用率が段階的に下がる仕組みとなっていて、低所得者に対してより有利な計算になるようになっています。支払先の氏名や組織名、住所、ID番号をフォーム2441に報告する義務があります。ソーシャル・セキュリティー番号やITIN納税者番号を持っていないベビーシッターに子供の面倒を見てもらっている場合、申告書に必要事項を記入することがでできず、世話費税額控除は認められないことを意味します。(564)

 

高齢者・身障者税額控除 Elderly or Disabled Tax Credit

65歳以上の高齢低所得者、または年齢に関係なく身障低所得者が、所得税申告書上、最高750ドルないし1,125 ドルの税額控除の適用を受ける特別措置です。

 

高齢者・身障者税額控除を受けるための条件は次の通りです。

・申告書フォーム1040はスケジュールRを添付提出すること。または、申告書フォーム1040AはパートAで税額控除を計算すること。

・12月31日現在65歳に達していること。または、年齢に関係なく肉体的・知的・精神的障害のため長期にわたり日常社会生活に相当な制限を受ける者であること。

・ソーシャルセキュリティー手当支給額が、基準所得額以下であること。基準所得額とは、独身・片方が適格配偶者の場合 $5000、両方が適格配偶者の場合 $7500を指します。

・基準所得額以上の所得がある場合は、750ドルまたは1,125ドルの税額控除額は段階的に削減します。

・既婚者は夫婦合算申告を適用すること。別居夫婦の場合は夫婦個別申告を適用できます。ただし、基準所得額、税額控除額などは夫婦合算申告の半額となります。(480)

税額控除: 養子税額控除 Adoption Tax Credit

<税額控除  養子税額控除 Adoption Tax Credit>

 養子縁組にかかった費用は、養子税額控除の形で費用の一部が納税者へ還元されます。

養子税額控除を受けるための条件は次の通りです。

・フォーム8839を添付提出すること。

・養子のソーシャルセキュリティー番号または納税者番号を記入すること。

・18歳未満の未成年者、または、年齢に関係なく自己管理不能の知的・肉体的障害者の養子縁組であること。

・養子縁組仲介料、弁護士費用、旅費、裁判費用などの養子経費について、最高 $12,970(2013年)までが税額控除として認められます。

・調整総所得が$194,580と$234,580の間で段階的削減措置の対象となります。

・養子が米国市民または居住者である場合は、養子縁組が完了していない年度の経費支出は翌年の控除となり、完了年度以降の経費支出は支出年度の控除となります。養子が非居住外国人の場合は、完了年度以前の経費支出は完了年度の控除となります。

税額控除:教育費税額控除 Education Tax Credit

<税額控除 教育費税額控除  Education Tax Credit>

大学等の授業料支出があった場合に認められるのが教育費税額控除です。

教育費税額控除を受けるための条件は次の通りです。

フォーム8863を添付提出すること。American Opportunity Credit (米国機会税額控除) およびLifetime

Learning Credit (生涯学習税額控除) の2種類のいずれかを選択適用します。

American Opportunity Creditは、高校卒業後、学位(または証書)取得目的で在学する最初の4年間の大学授業料について、毎年2,500ドル分が税額控除として認められる制度です。高額所得者は税額控除を受けられず、独身の調整総所得が$80,000と$90,000間、夫婦合算申告の調整総所得が$160,000と$180,000間で税額控除は段階的に消滅します。

Lifetime Learning Creditは、学位や年数に関係なく大学、大学院、専門学校の学費について、年間2,000ドル分が税額控除として認められる制度です。高額所得者は税額控除を受けられず、独身の調整総所得が$53,000と$63,000間、夫婦合算申告の調整総所得が$107,000と$127,000間で税額控除は段階的に消滅します。

・通常、教育機関が学生に対して発行するフォーム1098-Tに記載された授業料の金額を報告します。

・適格教育費の支出が二人以上分ある場合、American Opportunity Creditは複数分認められますが、

Lifetime Learning Creditは$2000が最高限度額です。(86)

税額控除:高齢者・身障者税額控除 Elderly or Disabled Tax Credit

<税額控除 高齢者・身障者税額控除 Elderly or Disabled Tax Credit>

65歳以上の高齢低所得者、または年齢に関係なく身障者で低所得者が、最高750ドルないし1,125ドルの税額控除の適用を受ける特別措置です。

高齢者・身障者税額控除を受けるための条件は次の通りです。

・申告書フォーム1040はスケジュールRを添付提出すること。または、申告書フォーム1040AはパートAで税額控除を計算すること。

・12月31日現在65歳に達していること。または、年齢に関係なく肉体的・知的精神的障害のため長期にわたり日常社会生活に相当な制限を受ける者であること。

・ソーシャルセキュリティー手当支給額が、基準所得額以下であること。基準所得額とは、独身・片方が適格配偶者の場合 $5000、両方が適格配偶者の場合 $7500を指します。

・基準所得額以上の所得がある場合は、750ドルまたは1,125ドルの税額控除額は段階的に削減します。

・既婚者は夫婦合算申告を適用すること。別居夫婦の場合は夫婦個別申告を適用できます。ただし、基準所得額、税額控除額などは夫婦合算申告の半額とします。(85)

税額控除:役務所得税額控除 Earned Income Credit

<税額控除 役務所得税額控除 Earned Income Credit>

役務所得税額控除は、勤労所得のある低所得者に対して、税金の支払をしていなくてもあたかも予定納税があったこととして還付される特別措置です。子供がいる場合、独身の場合、既婚者で合算申告をする場合、それぞれ当税額控除を取ることができます。

役務所得税額控除を受けるための条件(2013年)は次の通りです。

・スケジュールEICを添付提出すること。

・給与、自営業事業所得があること。

・既婚者の場合、夫婦合算申告または特定世帯主を適用すること。

・扶養家族1人は調整総所得$43,210未満、2人以上は調整総所得$51,567未満であること。

・扶養家族なしの場合、調整総所得が$19,680未満(概算)であること。

・利子、配当、賃貸所得、譲渡所得などの投資所得がある場合3,300ドル未満であること。

・海外役務所得控除がないこと。

・本人、家族とも居住者であること。

低所得で扶養家族を抱えている場合、雇用主にフォームW-5を提出することにより、給与支給時に役務所得税額控除の前倒措置を受けて手取金額を増やすことが認められます。(84)

税額控除:子女世話費税額控除 Child Care Credit

<税額控除 子女世話費税額控除 Child Care Credit>

仕事を持つ独身または共働き夫婦が、扶養家族である12歳以下の子供、障害者(配偶者を含む)または高齢者などのための世話費 (ベビーシッター、ナーサリー、デイケアなどの託児所、看護人) を支払った場合、一定額までの税額控除が認められます。税額控除が認められるためには役務所得(給与、自営業の事業所得)を稼得していなければなりません。子供一人の場合は年間世話費上限額3,000ドル、二人以上の場合は6,000ドルで、所得レベルに応じてその金額の20%ないし35%分が税額控除となり、最高2,100ドルの税金削減が得られます。

調整総所得が15,000ドル以下の場合35%が適用となり、子供一人3,000x35%=1,050ドル、子供二人以上6,000x35%=2,100ドルの税額控除となります。調整総所得が増えると適用率は段階的に下がり、$43,000超では20%が適用となります。共働き夫婦は合算申告を適用しなければなりません。支払先の氏名または組織名、住所、ID番号をフォーム2441に報告する義務があります。配偶者が障害者である場合、フルタイム学生である場合も税額控除が認められます。(83)

税額控除:扶養税額控除 Child Tax Credit

<税額控除 扶養税額控除 Child Tax Credit>

12月31日現在、17歳未満の扶養家族一人につき1000ドルの税額控除が認められます。扶養家族とは扶養控除が認められるための親族・世帯員条件、扶養条件、総所得条件、市民・居住者条件、合算申告条件5条件を満たした家族ことです。扶養税額控除は、扶養控除 (2013年3,900ドル、2014年3,950ドル) (所得控除)に加えて認められます。ただし、調整総所得が夫婦合算申告110,000ドル、独身75,000ドル、夫婦個別申告55,000ドルを超えると段階的減額の対象となります。すなわち、高額所得者は、上記の調整総所得額を1000ドル超過するごとに税額控除が50ドルずつ減額します。

税額控除計算用のワークシートでは、扶養税額控除は所得税の金額までを限度額とします。限度額が1000ドル以下で、一定条件を満たした場合は、限度額を超える部分の税額控除は税金の還付金として取り扱われます。(82)

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