日本の相続税48-相続税の計算順序
<日本の相続(48)-相続税の計算順序>
相続税額の計算ステップは以下の通りです。
① 相続財産を金銭に換算する。
② ①から債務や葬儀費用など非課税財産に当たるものを差し引き、見なし財産があればそれを加算する。
③ ②から基礎控除を差し引く。 → 課税の対象となる遺産額(課税遺産額)。
④ ③を法定相続分で分けて、各人の相続税を算出する。
⑤ ④を合計する。 → 相続税の総額。
⑥ 各人が実際に引き継ぐ相続財産の割合で⑤(相続税の総額)を分配する。
⑦ ⑥から各人に適応する控除額を差し引く。 → 各人の納付する相続税額。
相続税の総額を計算する①から⑤までのステップと、各人が支払う相続税額を計算する⑥と⑦のステップの二段階の計算で成り立っています。第一段階で、実際に相続したかどうかは無視して法定相続人分の相続税を計算し、第二段階で各人が実際に受け取った相続財産の金額割合をもとに、それぞれの納税額を算出する手順になっています。それは、故人の遺産全体を課税対象とする考え方と、それぞれの相続人ごとに引き継いだ財産の割合に応じた納税額はいくらかという考え方に基づいているためです。(153)