賃貸損金の繰り延べ Rental Loss


<賃貸損金の繰り延べ Rental Loss Carryover>

 前回まで、レンタル・ロスはレント収入よりも必要経費の方が多い場合に計算されること、レンタル・ロスを他の所得と損益通算するには一定条件を満たさなければならないことを学びました。年収15万ドル以上の高額所得者のレンタル・ロス、年間上限額2万5000ドルを超過するレンタル・ロスなど、損益通算が認められなかった金額は、翌年に繰り延べられます。繰延年数には制限が設けられていません。すなわち、レンタル・ロスが損益通算の恩典を受けることができる年度まで、何年でも繰り延べられます。

家賃の値上げや必要経費の減少などにより、ネット・レントが赤字から純利益に転じた年度に、繰り延べられてきたレンタル・ロスを相殺控除することができます。それでもレンタル・ロスが残っている場合、

貸していた住宅を売却した際に計算される売却益(キャピタル・ゲイン)の計算上、控除することができます。レンタル・ロス繰延額は、古い年度から順番に損益通算されていきます。税務申告書、計算書などを大切に保管しておくことのがいかに重要かがここでも分かります。(31)

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