キャピタル・ゲイン(譲渡益)とキャピタル・ロス(譲渡損)


株やミューチュアル・ファンド、債券、土地、建物などの資産を売却した場合、取得費よりも高い金額で売却すると譲渡益(キャピタル・ゲイン)が生じ、取得費よりも低い金額で売却すると譲渡損(キャピタル・ロス)が生じます。連邦税法上、購入してから売却するまでの保有期間が1年超のものを長期キャピタル・ゲインと呼び、最高20%の連邦優遇税率が適用されます。2015年現在実際には3.8%の特別投資税が加えられて長期キャピタル・ゲイン税率は最高23.8%になります。保有期間が1年以下のものを短期キャピタル・ゲインと呼び、最高39.6%の通常の連邦所得税率が適用されます。

キャピタル・ロスは、キャピタル・ゲインと相殺します。相殺後に長期キャピタル・ゲインが残った場合、上記の長期キャピタル・ゲイン税率を適用して税金を計算します。相殺後に短期キャピタル・ゲインが残っていれば、他のすべての通常所得と合算した金額に通常の所得税率が適用されます。キャピタル・ゲインよりもキャピタル・ロスの方が多いため、相殺後にまだロスが残っている場合には、他の通常所得との限定的な相殺ができます。ただし、1年間に最高3000ドル(夫婦個別申告は1500ドル)が相殺控除の限度額となっています。 相殺控除後、まだなおキャピタル・ロスが残った場合は、翌年に繰り延べられ、後続年度のキャピタル・ゲインや通常所得との相殺控除が可能です。繰り延べ年数は、キャピタル・ロスが相殺控除によって減額していって無くなるまで無期限です。 (552)

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