日本の相続 ①相続の承認


 

日本で父が亡くなり、遺された財産を子が受け継ぐことになりました。相続とは、故人(被相続人)が遺した財産を一定範囲の親族(相続人)が受け継ぐことです。財産には、不動産、預貯金、有価証券などプラスの財産のほかに、借入金、未納の税金といった債務(マイナスの財産)も含まれます。財産の金額よりも債務のほうが高額である場合、相続人(子)が借金をかかえることになります。そのため、相続人が相続財産を受け入れるかどうか自由に選択することが認められています。相続について、次の3つの選択肢が与えられています。

相続承認の選択

  • 相続単純承認―― 財産と債務のすべてを無条件、無制限に承認して引き継ぐこと。
  • 限定承認―― 財産の範囲内に限定して債務を負担すること。
  • 相続放棄―― 一切の財産と債務を受け継ぐ権利を放棄すること。

 

単純承認では、相続人は民法の原則に従って被相続人の一切の権利義務を包括的に承認することになります。

単純承認についての特別な手続きはありません。限定承認または相続放棄を選択するには、相続開始から3ヵ月以内に家庭裁判所へ届け出なければなりません。この3ヵ月の期間を過ぎると単純承認したものとして扱われます。(771)

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