代襲相続とは


日本で法定相続人の子や孫などが代わって相続することを代襲相続といいます。被相続人の子が先に死亡して孫がだ代襲相続人になるケースと、相続人となる筈であった兄弟姉妹が先に死亡し、その子、つまりおいかめいが代襲相続人となるケースの二つがあります。例えば、祖父が遺産を遺して死亡したとします。祖母(祖父の配偶者)は10年前に、一人娘は5年前に、それぞれ亡くなりました。残された遺族は米国籍の母の子(祖父の孫)と日本在住の大叔父(祖父の弟)の二人の血族生存者だけです。相続人となる筈であった祖父の唯一の子(母)が相続開始以前に死亡したため、孫に相続権が移ります。この場合の孫を「代襲相続人」、子を「被代襲者」といいます。代襲相続人は、本来相続人となるべきであった人の身代わり相続人ですから、日本の民法上、孫は子と同じ第一順位の血族相続人とみなされます。第一順位の代襲相続人である孫がいるときは、第二順位の直系尊属と第三順位の兄弟姉妹は相続人になることができません。従って、大叔父に相続権はなく、米国籍の孫一人だけが法定相続人となり、祖父の遺産のすべてを相続します。

連邦遺産税は、亡くなった祖父の税法上の身分が非居住外国人であるため、特定の米国内財産があるときだけ課税され、米国内財産がなければ課税は一切発生しません。(719)

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