主たる住居と節税


納税者が所有し、日常の生活に使用している住居のことを主たる住居(プリンシパル・レジデンス)と呼びます。この主たる住居は、税法上特別な意味を持っています。まず、支払利子の控除が認められるためには、主たる住居、および、他のもう一軒(セカンド・レジデンス)、合計二軒分の住宅ローンに限られます。控除の条件として、住宅ローンの借入上限額が百万ドルまでであること、そして、住宅を担保に供したモーゲッジ融資ローンであること、という条件を満たす必要があります。持ち家のある人はさらに、不動産に課せられる固定資産税の控除も認められます。固定資産税は、住宅ローンの支払利子が主たる住居とセカンド・レジデンスの二軒分だけに限られるのと異なり、三軒目以上の住居分についても控除が認められます。住宅ローン支払利子と固定資産税の控除は、持ち家のある納税者にとって節税を達成するための重要な控除項目です。

主たる住居は、住居売却益の非課税措置の適用を受けるための決定条件としても重要です。住居を売却して得たキャピタル・ゲイン(譲渡益)は、夫婦合算申告50万ドル、独身25万ドルが非課税(免税)扱いとなることは周知の通りです。当免税措置の適用を受けるには、売却前の5年間のうち2年間、納税者が住居の所有権を有していたこと(所有条件)、そして主たる住居として納税者が実際に日常的にその家に住んでいたこと(居住条件)という2条件を満たす必要があります。このように、「主たる住居」は節税と深くつながりがあることがわかります。(615)

 

 

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